その90 「主をたたえよ」

2015.12.27

詩篇117篇1-2節

117篇は詩篇のなかで最も短い詩ですが、この詩に神の目的と教会(あるいは人間)の使命が凝縮されています。

1、すべての人が救われること。

 神は罪にまみれ、混乱した人間の世界から、アブラハムという一人の人物を選び出されました。彼を祖先とするイスラエルの民を通して、聖書が与えられ、キリストが生まれました。しかしそれは決してイスラエルの民だけを救うということではなかったのです。彼のように、神を信じる者は、どんな国の人であっても、神の民となるためだったのです。2節の「めぐみ」と「まこと」という言葉が象徴しているのはイエス・キリストです。このキリストを通して、神はすべての人が神を知り、神を信じ、神の救いを受け取ることを願っておられます。

 私たち教会が存在する目的もこのためです。教会は世界に一人でもキリストを知らない人がいる限り、宣教し続けなければなりません。来年もこの神の願いと、神から与えられた使命を全うする教会、そして信仰者となりましょう。

2、すべての人が一つとなること。

 すべての人が救われることは、すべての人がキリストにあって一つとされるためです。キリストは最後の晩餐の席で弟子たちのためにこのように祈られました。

聖なる父。あなたがわたしに下さっているあなたの御名の中に、彼らを保ってください。それはわたしたちと同様に、彼らが一つとなるためです。 ヨハネ17:11

 わたしたちは国籍が違っても、言葉や文化背景は違っても、皆主を信じる信仰によって神の家族、神の民とされました。世のなかにこのような組織はありません。そして私たちが互いに愛し合い、受け入れあう姿が、多くの人々を引き付ける強力な宣教となることが神様の願いです。来年も互いに赦し合い、愛し合う神の共同体を建てあげましょう。

3、すべての人が神をたたえること。

 神の究極的な目的はすべての被造物が神に栄光を帰し、神の御名をほめたたえることです。実に私たちは、神をたたえるために造られたのです。これが私たちが生かされている使命です。めぐみとまことに富んでおられる方が、私たちをあわれみ、救ってくださいました。そしてこの一年も、すべての悪から護り、私たちに必要なものをすべて備えてくださいました。主によくしてくださったことを一つひとつ覚え、感謝しましょう。そして「神様。あなたこそ恵みの神、まことの神。すべての栄光を受けるにふさわしいお方です」と主の御名をほめたたえましょう。

 来るべき新しい年2016年も、一人でも多くの人がキリストを通して救われ、互いに愛し合う家族を形成し、そして主の御名を賛美し、ほめたたえる教会となることを願ってまいりましょう。

わがたましいよ。【主】をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。     詩篇 103:2

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