その67 「限界を破る」

2015.05.24

使徒の働き2:1-12

 2千年前のこのペンテコステの日、何かが破られました。神はこの日、聖霊によって、限界の壁を破られたのです。聖霊が降ったことによって、弟子たちが持っていた、いや人間全体が持つ、様々な限界が破られました。現代を生きる私たちも、色々な限界を抱えて生きています。「ここから先はもう行けない。これ以上はもうできない」。何故なら限界を感じるからです。しかしこの日聖霊が降ったことによって、限界が吹き飛ばされました。私たちはこの朝、神様を見上げましょう。そして聖霊の力を受けましょう。神様は聖霊によって、私たちの心のなかにある色々な限界を打ち破って、ご自身のご計画を全うしようとされるのです。

1、神との交わりの限界が破られた。

 この当時の人々の宗教観、信仰観では、神は遠く離れている存在でした。彼らの心は、神という存在はただ怖いだけ、遠く離れているだけだったのです。しかしこの日彼ら弟子たちはこの聖霊の体験によって、神を知識だけではなく、体全体で知ることができました。このとき彼らは、「他国の言葉で話しだした」とありますが、まさに頭で賛美したのではなく、うちにある霊によって神を褒め称えたのです。神様との間にあった心のなかの壁が取り除かれたので、自由に、心の底から神様を感じ、崇め、褒め称えていたのです。

皆さんどうか信じてください。神様は今を生きる私たちにも、同じように触れてくださり、この体験をさせてくださるのです。人間が救われ、成長することの最大の障壁は、実は私たちのなかにある先入観なのです。この先入観を取り除いて、神様の前に出ていきましょう。

2、人間同士の心の壁が破られた。

 彼らはここで、コミュニケーションの壁が破られるのを見ました。言語の壁というものを飛び越えて、彼らは一つとなって、神を褒め称えることができたのです。しかし大切なことはそれ以上に弟子たちの心のなかにあった壁が破られたことです。「誰が一番偉いか」が最大の関心であった彼らは、互いに愛し合う神の民へと変えられました。聖霊は、私たちを一つにすることができます。皆が聖霊に満たされるならば、私たちは一つとなって神を礼拝する民となり、偉大な神の御業を体験することができるのです。

3、人間の限界の壁が破られた。

 人間の限界を定めているのは、多くの場合、自分自身です。自分の心のなかに、自分で限界を作っているのです。そしてその自分が作った限界に苦しみ、悩んでいるのです。弟子たちは聖霊によって、人間の限界が破られたのでした。もう弟子たちの心のなかには、「自分には出来ない」という限界の壁はなかったのです。

 神様は今を生きる私たちにも、同じように触れてくださり、この体験をさせてくださいます。そして同じように、私たち一人ひとりを用いて、ご自身の御業を、この地に推し進めようとなさることを望んでおらます。私たちが、求めさえすれば、神様は私たちに触れてくださり、体験させてくださり、大きな御業を、私たちの人生にあらわしてくださるのです。

 今私たちは、自分の心を見てみましょう。心のなかにある、色々な壁、限界を、聖霊に取り除いていただきましょう。

神にとって不可能なことは一つもありません。 ルカ1:37

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