2023/5/14
使徒の働き20-23章 地の果てまで⑪
第三次宣教旅行を終え、パウロはエルサレムに向かうこととします。しかし行く先々で、この旅はパウロにとって、非常に厳しいものとなることが警告されました。パウロは心配する弟子たちに対し「私が自分の走るべき行程を走りつくし…任務を果たし終えることができるなら、私のいのちは少しも惜しいとは思いません(20:24)」と宣言し、エルサレムに行くのです。はたしてエルサレムの神殿で騒動が起こり、ユダヤ人たちから命を狙われたパウロはローマの軍隊に守られながら、海辺の町カイザリヤで裁判を待つ身となります。
パウロの姿から私たち一人ひとりの信仰者の「走るべき道」を考えてみましょう。
1、仲間、家族を持つ。
パウロは決して一人で伝道していたわけではありません。バルナバ、シラス、ルカなど一緒に宣教旅行をするチームがありました。プリスキラやアクラなど、一緒に教会を建て上げる同労者たちがいました。建て上げた先々の教会で弟子たちを長老(牧師)に任命しました。多くの仲間、信仰の家族がいたのです。パウロは自分が天国に行ったとしても、残された教会を託すことのできる信仰者を育てることができたからこそ、「いのちを惜しまない」と言うことができたのです。
私たちの人生の歩みも決して一人旅ではありません。一緒に礼拝し、祈る家族が与えられています。教会を託すことのできる次の世代があります。これからも家族を大切にし、走るべき道を調えましょう。
2、みことばに生きる。
パウロはエペソの弟子たちに、「あなたがたを神とその恵みのみことばとにゆだねます(20:32)」と言いました。彼は生涯をかけて聖書に精通し、聖書を信頼し、聖書がある限り、教会は大丈夫だと確信していたのです。
私たちの手にも聖書が残されています。この聖書のことばによって養われ、教えられ、導かれながら、この地上での旅を全うしてまいりましょう。
3、キリストとの関係を持ち続ける。
パウロは神殿の前で多くのユダヤ人たちに、あのダマスコ途上でキリストに出会った体験を証します。この体験は生涯パウロを支え続けたものでした。彼はキリストとの個人的関係を持ち続けたのです。
私たち一人ひとりにも、イエス様との出会いの体験があります。そしてイエス様との個人的関係があります。イエス様と一緒に生きるという信仰をしっかりと持って、この地上を走り抜けましょう。
4、聖霊の力で生きる。
パウロの伝道者生涯を支え続けたのは言うまでもなく主の霊です。使徒行伝は聖霊行伝であり、主役は聖霊です。私たちのうちにも同じ主の霊がおられます。この霊によって私たちは力強い信仰生活を送り、人々にキリストを証することができるのです。今週も聖霊の力によって走り抜けましょう。
今週の暗証聖句
私は勇敢に戦い、走るべき道のりを走り終え、信仰を守り通しました。今からは、義の栄冠が私のために用意されているだけです。
2テモテ4:7-8