2023/5/28
使徒の働き27-28章 地の果てまで⑬
ユダヤ人に訴えられ、カイザリアで捕らえられていたパウロは、ローマ皇帝に上訴したために、他の囚人たちとともに、ローマに舟で搬送されることとなりました。途中大きな嵐で舟が難破してしまった一行でしたが、無事にイタリア半島に上陸し、ローマに到着します。そこでパウロは2年間自分の費用で借りた家に住み、「少しも妨げられることなく、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリストのことを教え」たと書かれ、使徒の働きは終わっています(28:31)。
1、まだ終わってない。
この書物は、パウロの裁判がどうなったのか、エルサレムの教会はどうなったのか、ローマのクリスチャンたちはどうなったのか、全く触れられないままに、唐突に終わっています。実は使徒の働きはまだ終わってはいないのです。この書物の主役はペテロやパウロではなく聖霊です。聖霊の働きは止まることなく、今に至るまで続いているのです。
聖霊の時代はまだ終わっていません。であるならば、聖書に書かれていることはすべて、今も起こると期待することができます。そして私たち21世紀に生きるクリスチャンすべてが、宣教の使命を担っているのです。
2、聖霊と働く。
船が難破し、マルタ島に打ち上げられたパウロたちでしたが、神が常にともにおられ、彼を守り、助け、皇帝の前に立つという使命を果たすようにされたことが分かります。このことだけでなく、使徒の働きが一貫して教えているのは、神の霊が信じる者たちとともにおられ、神の国の拡大のために、しるしと不思議をもってご自身が生きて働かれていることを表されているということです。
聖霊は今も信じる者たちと一緒に働かれます。私たちの能力は関係ありません。神様の御心を行いたいと願うならば、聖霊は助けてくださり、私たち一人ひとりに与えられた計画を成し遂げるようにしてくださいます。私たちも日々の生活のなかで、聖霊の働きを求め、認め、聖霊とともに生きていきましょう。
3、すべてはペンテコステの日からはじまった。
「使徒の働き」がまだ終わっていないのならば、なおさら、この信じる者と聖霊との働きが、いつどのようにして始まったのかが重要になります。何故なら、私たちはいつも、その出発点を振り返りながら前進するからです。すべては2章のペンテコステの日から始まりました。この日聖霊の満たしを受けた弟子たちが教会となり、今に至るまで、教会は世界に拡がり、福音を伝え続けています。
私たちには今もキリストの証人となるための、ペンテコステの日の体験が必要です。聖霊は今も働いておられ、私たちを満たしてくださいます。主は求める者にはこの体験が与えられるのだと約束されました。この終わりの時代に証人としてまっすぐに立つために、ペンテコステの日の体験を求めてまいりましょう。
今週の暗証聖句
しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」 使徒の働き1:8