その132 神の答

2017.03.26

創世記42章

ヨセフの夢の解き明かしどおりに、世界中にききんが起こり、人々がエジプトまで食料を求めてやってくることになりました。そこに13年以上前に、ヨセフを奴隷として売った兄弟たちがあらわれたのです。ヨセフはすぐに気づきますが、兄弟たちは目の前のエジプトの総理大臣が弟のヨセフだなどとはまったく気づきません。ヨセフはわざと兄弟たちをスパイと疑い、シメオン一人をエジプトに残して、ヨセフの実の弟であるベニヤミンを連れてくるように命じ、退去させます。

1、人の思いにまさる神の計画。

 兄弟たちに売られ、ポティファルの妻に偽証され、無実の罪で牢屋に入ることになったヨセフは、解放されてエジプトの総理大臣にまで上り詰めた後も、どうして自分にこのようなことが起こったのか、完全には理解できなかったことでしょう。「主よ、どうしてこのようなことになったのですか?」と、神に尋ねる祈りもしたでしょうが、その答はすぐには与えられなかったのです。しかし兄弟たちが目の前に現れたこのときはじめて「ああ自分の苦しみは家族を救うためだったのか」と理解することができたのではないでしょうか?

 私たちの人生にも「主よ、どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?」と神様に聞きたくなるようなことが起こります。またその時にいくら祈っても、すぐには神様から答が返ってこないということもあります。しかしこのヨセフのように、何年も後になって驚くような神様の計画が明らかになることがあるのです。私たちの思いをはるかにこえたところで、私たちの人生を良い方向に導いてくださる神さまを信じていきましょう。

2、恨みを捨て、心をまっすぐに生きる。

 ヨセフは自分をひどい目に遭わせた兄弟たちが目の前にあらわれたときに、「今こそ復讐のチャンスが来た」とは思いませんでした。彼の心には恨みはまったくなく、むしろ家族を救うためにはどのような形が良いかを冷静に考えていました。まっすぐな心で現状を見ることができたのです。考えてみればヨセフも当初は、見た夢をすぐに「ねえねえ聞いてよ。」とあたかも自慢するように話していた自制心のない人でした。おそらく彼の身に起った様々な苦難が彼の人格を磨き、自制心を鍛えていったのでしょう。私たちも心の中の苦い思いを捨てて、神様の御心を行うまっすぐな心を求めていきましょう。

3、神様としっかりと結びつく。

 長く沈黙されているようにみえた神様のご計画が突如としてヨセフの人生に表され、完成されていきました。それまでの悪い状況のなかで、また良い状況にあっても、ヨセフをまっすぐに立たせ続けたのは、神様との不断の交わりです。日頃から神様と密接につながっていることが、人生の苦難を乗り越え、成功をおさめる鍵です。この1週間も神様としっかりと結びついていきましょう。

天が地よりも高いように、わたしの道は、あなたがたの道よりも高く、わたしの思いは、あなたがたの思いよりも高い。イザヤ55:9

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